「ごはん同盟」さんに聞く③ おにぎりの魅力|AKOMEYA TOKYO

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「ごはん同盟」さんに聞く③ おにぎりの魅力

前回のAKOMEYA通信「お米の未来のこと」につづき、ごはん同盟さんにインタビュー。
今回は、おにぎりについて深掘り。おにぎりはどのくらい昔からあるの?「おにぎり」か「おむすび」か、おにぎりの魅力は?など、今回も興味深いお話が伺えましたよ。
撮影していたカメラマンも会話に参加(!)して盛り上がったインタビューの模様をお届けします。

 ごはん同盟 
ご飯好きの、ご飯好きによる、ご飯好きのための、炊飯系フードユニット。試作係のしらいのりこさん、試食係のシライジュンイチさん、ご夫婦ふたりで活動中。
ホームページ:https://gohandoumei.com


おにぎりの歴史

―― ごはんの食べ方がいろいろある中で、「おにぎり」というテーマに絞ったお話をさせていただきたいと思います。
おにぎりは昔から携帯食として作られてきたと思うのですが、おにぎりってどれくらい昔からあるのでしょうか。

のりこさん:おにぎりの歴史は古くて、弥生時代の遺跡から炭化したおにぎりが発掘されているんです。

―― 遺跡から!炭化したおにぎりが出てきているんですか。

のりこさん:おにぎりの形もエリアによってさまざまです。関西地方に多いのが俵型。東北地方に多いのが円盤型。丸型は、中部地方より西側の地域に多いようです。三角型は関東地方が発祥と言われていますが、コンビニおにぎりの普及もあってか、今では日本全国に広まっていますね。三角型は富士山の形を模したもので、富士山信仰も相まって、江戸時代から食べられていたそうです。

―― そうなんですね!おにぎりの三角が富士山!お米は神とつながる話がよく出てきますね。

のりこさん:お米自体が、神に捧げるものとしての歴史がありますね。

―― おにぎりの形によって目的も違ってきますか?

のりこさん:お弁当のおかずと一緒に詰めるときは一口サイズの俵型、おにぎり単体のレシピのときは三角型が多いです。まん丸は小さいお子さん、またはおつまみなどのときというのが多いパターンですね。


おにぎりか、おむすびか

のりこさん:アコメヤさんは、「おにぎり」なんですね。「おむすび」っていう言い方も…

―― ありますよね。意味が違うのでしょうか。

のりこさん:由来がちょっと違いますね。「おにぎり」は「握り飯」から来てるんです。どちらかというと労働者の、働く人のための食事、という系譜で。
「おむすび」の方は、神に捧げる供物としての、ご縁を結ぶ、というような由来らしいです。
「おにぎり」という言葉が浸透したのは、コンビニエンスストアが「おにぎり」といって販売をしてからで、全国的に「おにぎり」というようになって。今では世界でも「ONIGIRI」として認知され始めてます。

ジュンイチさん:拡がって加速しているんです。

のりこさん:どちらも正解なんです。わたしは以前、おにぎり屋さんでずっと働いていて、その時の師匠がすごい「おむすび」っていう言葉にこだわっていて、わたしが「おにぎり」って言うたびに…

ジュンイチさん:黙って睨まれる(笑)

―― アコメヤでも最初議論になったんですが、「おにぎり」で統一しています。


お米を楽しむ道具

―― お米へのこだわりに加えて、道具へのこだわりについてはどうですか。

ジュンイチさん:気分を上げる道具があると、やってみようという気持ちにもなるので、自分が気に入った道具があるなら、それを躊躇なくどんどん使ってほしいですね。

のりこさん:そうですね、道具一つで炊く機会が増えるのであれば、あまりどれがいいとかじゃなくて、楽しく炊いてほしいです。

カメラマン:土鍋で炊いたごはんは、撮影すると違いますね。ハイライトの入り方が。最近うちの子がお手伝いでお米を炊いてくれるんですけど、しっかり情報を検索して、水の温度とかすごいこだわっていて。

のりこさん:もしかしたら、ごはん同盟の記事を読んでくれているかも(笑)

―― 読んでそう!

カメラマン:時間ない時に炊飯器で早炊きとかすると、すごい怒られるんですよ(笑)「早炊きするぐらいならパスタでいいんじゃない」って(笑)

―― ラジカルすぎる(笑)こだわり半端ない!

カメラマン:むしろそういうまだ遊びの延長でやる人には、ちゃんとした炊き方って届きますよね。日々になっちゃうとつい早炊きしちゃいますけど。

―― 早炊きでも、浸水は絶対必要ですね。浸水さえすれば早炊きでいい。米粒の中に水分がちゃんと均等になっている状態にしてから炊く。外側だけじゃダメで、炊きムラになるから…

のりこさん:炊きたてのごはんの美味しさよ!っていう感じですよね。

―― 同じお米で道具を変えて、炊き比べをしたときに、土鍋はやっぱり早く炊けて、見た目も華やか。あと、食べてみると、鉄鍋が一番土鍋に近い。アルミは…

ジュンイチさん:好みが分かれますよね。アルミ製の鍋だと、結構しゃっきりした、粘りが抑えめのごはんが炊きあがるので。

のりこさん:アルミ鍋も熱烈なファンいますよね。

―― 見た目かっこいいですよね。

のりこさん:気分で道具を変えるって楽しいですよね。土鍋は盛り上がりますね。人が来た時に。あと、土鍋って絶対失敗しないっていう安心感ありますよね。

―― 炊くところから楽しく。おにぎりをにぎる時って、炊いたごはんをおひつに移したほうがよいですか?

のりこさん:炊飯器で炊いたら、おひつに移さずに直接ごはんをとってにぎっていますね。土鍋だと、そのままでもいいんですけど、ちょっと熱すぎるので…

―― 保温力が(笑)

のりこさん:なので、粗熱をとるためにおひつに、でもボウルとかでも全然大丈夫。


お米を炊く時の水

―― お米を炊く時、お米の産地の水で炊くといいっていう話もありますよね。あと、お米が最初に触れる水を一番吸うというじゃないですか。なのでお米を研ぐ時の水を水道水じゃなくていい水に、みたいな話がありますけど、それで味って結構変わるものなんでしょうか。

ジュンイチさん:ごはん同盟の活動を始めたころは、お米に一番最初に触れる水をこだわった方がいいかなと思ったんですけど、正直そんなに変わらなくて、むしろ浸水させる時の水の方が大事かなと思います。研ぐ時の水はすぐに流しちゃうので。

のりこさん:あと、水温が大事ですね。「水質より水温」っていうのが現時点でのごはん同盟の見解で、冷たい水を使ったほうが美味しく炊けますね。研ぐ時も冷たい水で。
お米に使う水は、ミネラルウォーターでなくてもよいですよ。水がおいしい日本なら、水道水で十分です。
突き詰めようとすれば、水の適温は何度で、炊くときの水はお米の重量の何パーセント、と言い出したらキリがありません。でも、そういうことを言い始めると、面倒くさくなってごはんを炊かなくなっちゃうんですよね。
多少、水加減が違ったとしても、ごはんはちゃんと炊けますから。炊飯は毎日のことだから、できるだけ難しく考えずに炊いてほしいですね。

―― お米が美味しいから。

のりこさん:日本のお米美味しいから。

―― ごはん同盟としての見解、というのにグッときました。重みが違う。

のりこさん:ごはんの良さは、ちょっと雑に炊いてもおいしくいただけることですから。習慣として続けられる炊き方がベストですね。


おにぎりの魅力

―― おにぎりって、つい食べちゃいますね。お米を食べる量が自然に増えますよね。

ジュンイチさん:1~2個ぺろりといけちゃいますもんね。

のりこさん:ぺろりですね。

―― 子どもも、お碗に盛ったごはんより、ただおにぎりにするだけですごい食べるんですよね。スナック感覚になるのか。

のりこさん:料理家の山本千織さん(chioben)が言ってたのですが、お弁当のおかずも、バラしておくと誰も食べないけど、詰めると食べるって。
それと一緒で、おにぎりにするだけで、成人女性でもすごい食べちゃう。
あと、ちょっとぬるいお米って美味しさを強く感じるんです。人肌くらいになると、美味しいお米はすごい威力を発揮しはじめて、甘みがぐーっと出てくる。
おにぎりってやっぱりいいですね。


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