佐賀県・有田町に工房を構える喜鶴製陶は、2017年に陶芸家・山口祥治さんとクリエイティブディレクターの諸隈洋介さんによって設立されました。
山口さんは2005年に「祥爾工房」として独立し、作家活動を続けながら、2017年に喜鶴製陶を立ち上げます。
山口さんは長崎県波佐見町生まれ。代々窯業に携わる家に育ち、大規模な窯元を営む父の背中を見ながら幼少期を過ごしました。しかし、自身が目指したのは家業をそのまま継ぐことではなく、「絵描きになりたい」という夢でした。窯業の世界でデザインを手掛けながら約10年経験を積み、自らの表現を追求する場として独立。その後、有田に工房を構えたのは、有田焼を強く意識したというより、「良い物件との出会い」がきっかけだったと語っています。
印象的なのは、「今あるものと同じものを作っても意味がない。自分は違う方向のものを作りたい」という言葉です。
伝統を否定するのではなく、伝統を尊重しながらも自分らしい表現を模索する。その姿勢は、絵画作品から器づくりまで一貫して流れています。
400年の歴史を受け継ぐ有田焼と、その先へ