前回の記事で「追糀」まで進んでいた工程。追糀(2回目の糀追加)をして熟成が進むと、糀の糖分や乳酸、酵母や木桶の木香などで、味噌がパイナップルを感じさせるようなフルーティで華やかな香りになってきます。
そのまま木桶に入れ続けてしまうと、味噌の水分が抜け乾いてかたくなり、産膜酵母が発生して匂いが悪くなり、過熟成の酸味と香りが強すぎる味噌になってしまうため、テンタルという容器に移して保管します。
新桶で味噌を仕込むのがはじめての河野さん。熟成具合を慎重に見つつ、熟成のタイミングを計り、いよいよお盆明けに蓋開けすることになりました!
熟成期間の見極めは、どのように決めているのでしょう?
河野さん:「実際に色、香り、味を見て決めています。この味噌はその部分を最も大事にしているためです。また、蓋を開けるタイミングですが、大まかな時期を今までの経験で判断しています。」
新桶の味噌ははじめてでも、そこは味噌造りのプロフェッショナルの河野さん。これまでの経験や知識から、絶妙なタイミングを判断されているのですね。