みそ探訪家・岩木みさきさんに聞く②「アコメヤの木桶味噌の特徴とアレンジレシピ」|AKOMEYA TOKYO

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みそ探訪家・岩木みさきさんに聞く②「アコメヤの木桶味噌の特徴とアレンジレシピ」

前回のAKOMEYA通信で「木桶味噌の魅力」を語ってくださった、みそ探訪家の岩木みさきさん。
今回の記事では、みそ専門家から見た「アコメヤの木桶味噌」の特徴と、その「アコメヤの木桶味噌」を使ったレシピについてお話いただきます。
 実践料理研究家・みそ探訪家/岩木みさき 
独立して5年経った頃、専門性を持った料理家になろうと考える中で「木桶みそ」に出合いました。
みそのことを知りたい!と、夜行バスに乗って始めたみそ探訪は、2016年から現在まで70ヶ所以上になり、2020年にはみその基本知識やレシピを掲載した「みその教科書」(エクスナレッジ)を出版。
毎日みその食べ比べを行ない、固定概念にとらわれない食材との組み合わせを楽しみながら、みそ汁やみそ料理を考案しています。
河野酢味噌製造工場のこと、河野さんとの出逢い


ネットで「木桶みそ」と検索し、1件ずつ蔵へ電話をして全国各地を飛びまわっていたみそ探訪初期、当時何の実績もなかった私を受け入れてくれた1人が河野酢味噌製造工場の5代目の河野尚基さんでした。
「あの時は急に電話がきたから、東京からわざわざ本当に来てビックリしたよ」と今でも笑いながら話をしています。
岡山駅から電車を乗り継いで3時間、岡山県真庭市にある河野酢味噌製造工場は1888年(明治21年)酢屋として創業し、のちに味噌と醤油も造るようになった蔵です。
同じ工場内で酢・味噌・醤油を製造しているのはとても珍しいのですが、さらに麹菌を自家培養しているのも驚きのポイント。
味噌蔵では「もやし屋」と呼ばれる麹菌を取り扱うお店から麹菌を購入するのが一般的なのですが、河野酢味噌製造工場には麹菌を紡ぐ“秘密の日”があり、代々、味を継いできたのです。
河野さんの造るみその特徴


河野さんの味噌の造り方で特徴的なのは、仕込んだ味噌に麹を追い足し、旨味とコクに加え甘みと香りを引き出す「追い麹製法」と、仕込んだ味噌の上と下を入れ替え、桶の中にいる酵母の発酵を促し、香りやうま味を引き出す「天地返し製法」を行っていること。
「うちのみそは桶や仕込んだ時期によって、パッションフルーツみたいな香りがしたり、パイナップルとかに感じる日もあって面白いんだ。」そう言って、ふんわり甘く華やかな香りがする蔵の中を案内してもらった時のことを、河野さんのみそが香る度に思い出します。
アコメヤのみそを使ったレシピ


今回のアコメヤのみそは甘みを引き出す追い麹製法。
河野さんが造るみそらしい華やかな香りがする他、大豆の種類や火入れ方法にもこだわり山吹色に仕上げられたとのことで、その特徴を活かせるように、レシピ作成時は合わせる食材選びから入りました。


おみそ汁は誰でもすぐに実践いただけるようにどこのスーパーでも手に入りやすく、みそ汁の定番食材である「ネギ」。
アコメヤのみその風味も味わいもしっかり感じられ、山吹色に鮮やかに映えます。
いつもなら小口切り(細かく切る)にしてしまうところを、斜めに切ることでシャキシャキ食感が生まれネギだけなのにおみそ汁1杯が楽しめます。



主菜には「アコメヤのみそ」×「アコメヤの酢」のW使いを沢山楽しんでもらいたいと思い、食材は調理しやすく手に入りやすい鶏肉を選択。
華やかな香りから柑橘を連想し、保存がきいて見た目も可愛いシトラスチップスをアコメヤさんの店舗で見つけ即決しました。



スイーツのおはぎは、新米祭りにふさわしいようにお米を使用しました。
あんこにみそは、実は和菓子の世界ではよく使われている組み合わせで、甘じょっぱさがクセになります。
「バナナの香りがするよ」という河野さんの言葉と山吹色のカラーから、バナナを使用することにしました。
果物の中でもバナナはみそととても相性が良いので、ぜひ体験していただき、みその世界を広げてみてください。




味噌を使ったレシピの中にスイーツも!ぜひこちらのレシピを参考に、「アコメヤの木桶味噌」をお楽しみくださいね。