「東光」を生み出す小嶋総本店の酒造り|AKOMEYA TOKYO

カテゴリから探す

「東光」を生み出す小嶋総本店の酒造り

 アコメヤのブランド発足当初から、アコメヤ限定の日本酒を造ってくださっている小嶋総本店。今回新たに3種類の「東光」銘柄の日本酒を新発売します。今回のAKOMEYA通信では、小嶋総本店の日本酒造りの様子と、今回新発売の3種類の日本酒「東光」の特長についてお伝えします。


安土桃山時代の1597年に山形・米沢の地に創業した小嶋総本店

 「東光」を造る小嶋総本店は、安土桃山時代の慶長2年(西暦1597年)創業の、全国でも数少ない創業400年を超える酒蔵の一つ。国内に現在約1,500ある蔵のうち、13番目に古いとされています。
 小嶋家当主は初代から小嶋彌左衛門の名を代々襲名し、現在23代目になります。上杉景勝公が米沢藩の初代藩主になって以降、米沢藩上杉家御用達酒屋となり、江戸時代には、飢饉の際に禁酒令が出された中にあっても酒造りを許された由緒ある酒蔵です。
 天正18年(1590)に作られた創業当時の酒甕「古備前焼猩々甕」が、現在でも蔵に残されています。

仕込水に吾妻山系の地下水を使用

 小嶋総本店のある米沢市は、日本百名山「吾妻山(吾妻連峰)」のふもとに位置します。吾妻山から流れ出す豊富な雪解け水は、山形を縦断する最上川の源流となります。雪解け水が織り成す源流は地層に浸透し、控えめにミネラルを含んだ軟水の地下水となって蔵に辿り着きます。小嶋総本店の酒造りの仕込水は、地下40mと100mの2本の井戸からこの地下水をくみ上げています。地下水の温度はその土地の年間平均気温に等しく、米沢の年間平均気温である11度となって湧き出ます。摂氏11度は、小嶋総本店がお薦めする東光の飲用温度と全く同じ。「生まれたままの温度が一番美味しい」というシンプルな結論に辿り着きます。


「アイガモロボ」活用による有機栽培米を使用
 山に降り積もった雪はまた、春からゆっくりと解けはじめ、田んぼを満たす水となります。酒造りと米作りの水源が同じであることは、小嶋総本店が大切にしている原則の一つです。
 小嶋総本店は「米沢酒米研究会」を立ち上げ、契約農家との米作りに取り組んでいます。米沢の土地の味を映し出せるような酒造りをするため、米作りから考え直す中で、田んぼに農薬を使用し続けると土地の生態系に影響を及ぼしてしまうことから、契約農家とともに農薬不使用の酒米栽培にも取り組んでいます。
 農薬を使用せずに米を育てていると、雑草が生えて田んぼの栄養を摂り込み、稲の生育を阻害してしまいます。田んぼを耕し早苗を植えて水を張ってからの3週間は、米作りにとってとても大事な時期。ここに合鴨のヒナを放ち、雑草や害虫を食べてもらいその糞を肥料とする「合鴨農法」がありますが、その合鴨は稲穂が育つと稲そのものを食べてしまうため水田から引き上げられ、その後自然に放すことは禁止されているため、食肉処理などをされるなど、多くの課題もあります。
 そこで登場したのが、「アイガモロボ」。ソーラーパネルとGPS機能を搭載し、太陽光発電で指定ルートを動きながら田んぼの水をスクリューで撹拌することにより、水が濁り日光を遮断し、田の土から雑草が生えないようにしつつ稲だけに日光が当たります。また土を撹拌することにより、田んぼから出る温室効果ガスであるメタンガスの発生も抑えます。この「アイガモロボ」によるスマート農業で、農薬不使用の酒米を契約農家と育て、酒造りに活かす取り組みをしています。


使用電力を100%再生可能エネルギーに移行し廃棄物もゼロへ
 酒造りでは、精米後の米ぬかや、米と麹のもろみを搾った後の酒粕が大量に出ます。小嶋総本店では、これらを廃棄物とするのではなく、全て地域で活用をしています。
 稲わらは近隣の牛舎や養鶏所にふかふかの敷料として、米ぬかは食品原料や果樹園の肥料として提供しています。また酒粕は、地域で共同出資をしてつくった発電設備で、牛糞や生ごみなどとともにバイオガス発電に活用され、酒造りに必要な電力は、この新電力の再生可能エネルギーに100%移行するなど、製造所におけるカーボンニュートラル化を達成しています。


CO2削減のため醸造アルコールを添加しない全量純米酒へ転換
 小嶋総本店の日本酒は現在全銘柄が、醸造アルコールを添加しない全量純米酒です。かつてはこちらの蔵でも醸造アルコールを使用していましたが、その醸造アルコールは南米産の穀物から作られていました。その輸送には膨大な燃料が使われ、CO2が排出されます。醸造アルコールを使用しないことで、そのCO2排出を削減することに繋がるため、約10年をかけて全量純米酒に転換しました。


サステナブルな酒造りで海外の賞を受賞し輸出拡大へ
 小嶋総本店のこれらのサステナブルな取り組みは世界で高く評価され、世界最大の酒類ニュースサイトTHE DRINKS BUSINESS主催「THE DRINKS BUSINESS GREEN AWARDS 2023」にて、Green Launch of the YearとRenewable Energy Implementation Awardの2部門における最優秀賞を意味するAwardを受賞しています。THE DRINKS BUSINESS GREEN AWARDSは、ドリンク業界における環境意識への認識を高める目的で、持続可能性と環境パフォーマンスの分野で先導的な役割を果たしている企業を表彰する、世界最大のプログラムです。
 米沢のピュアな日本酒を「美味しい」という純粋な気持ちで楽しんでいただくことが自然にとってもよいことであり、日本のものづくりの価値も高まるという信念のもと、その日本酒を世界中に届けることをミッションとして掲げ、現在はイギリス・イタリア・ドイツ・スイス・オーストリア・イスラエル・ロシア・アメリカ・カナダ・オーストラリア・中国・台湾・韓国・香港・マカオ・シンガポール ・タイ・マレーシアなど約20か国で東光が愉しまれています。


アコメヤ限定「東光」3種類

 今回登場するアコメヤ限定の「東光」は3種類。その特長をご紹介します。

小嶋総本店のカーボンニュートラル化達成を記念して醸された、サスティナビリティを象徴する商品。精米歩合90%の純米酒です。より磨かない米を活用し、原料効率とエネルギー効率を高めています。バナナやリンゴを思わせるデザートワインのような甘味と酸味のある豊かな味わいで、芳しくすっきりとした後味です。

山田錦を35%まで高精米して醸し、醪を酒袋で吊り、じっくり時間をかけて重力で自然に滴り落ちる雫だけを集める「袋吊り」で造られました。雫酒ならではの透明感と柔らかさ、澄み切った果実を思わせる鮮やかで上品な甘味、なめらかな質感、そして穏かな余韻。ワイングラスでも美味しく頂けます。

発酵具合がドライなうちに醪を搾り瓶詰した、濃醇辛口の純米大吟醸酒。キリッと冷やせばすっきり辛口、常温近くではハリのある旨み。食中酒として、後ギレが抜群に良く、お米由来の旨味をしっかり有しつつ食事の邪魔をしない、穏やかで上品な香り。雪国の小川のような清冽で通好みの上質な味わいです。


「東光」の最もおいしい温度は、米沢の年間平均気温と同じ11度。米沢の自然を思いながら、「東光」をぜひお愉しみくださいね。

商品はこちら