ありがとうの気持ちを込めて送りましょう。 マナー講師、岩下宣子さんが伝授! 覚えておきたいお中元のマナー Part2|AKOMEYA TOKYO

カテゴリから探す

ありがとうの気持ちを込めて送りましょう。 マナー講師、岩下宣子さんが伝授! 覚えておきたいお中元のマナー Part2


のしってなに?
「のしとは“のしアワビ”の略称。『アワビは精が出る食べ物で叩いて伸ばすと延命に通じる』といわれたことから、中央の黄色い短冊には、昔は本物のアワビが使われていました。またアワビは“長生不死”の象徴とされていて、神様にお供え物する最高のもの。『悲しみごとの贈り物ではないですよ』という証でもあります」。

つけてはいけないものもあるの?
「今は印刷されているので、中身にかかわらずつけられていますが、アワビは“生ものの象徴”なので、生鮮品につける必要はないのです。お酒も、おみきと言って神様に差し上げるものなので、本来は不要でした」。

暑中お見舞い、暑中お伺いの使い分け方って?
「見舞う側が優位なので、目上の方には『暑中お伺い』と書きます。自分よりも年下や後輩に送る場合は、『残暑お見舞い』です。これは、立秋を過ぎてから送る『残暑お伺い』と『残暑お見舞い』も同様です」。

書くときのルールは?
「縦書きのほかに『散らし書き』という書き方もあります。ここで注意していただきたいのは、3分の2より上に自分や自分に関することを書いてはいけないということと、3分の2より下に相手や相手に関することを書いてはいけないということ。自分に関することを相手よりも上に書かないという、目線で人間関係を図る日本人の思いやりの表現なのです。また、手紙やビジネスメールのように頭語と結語は必要ありません」。
岩下先生が「散らし書き」と「縦書き」で書いた手紙。

どんなものに書いてもいいの?
「葉っぱや布の切れ端に書くという意味を持つので、ハガキは避けましょう。ただし、『出したい』という気持ちが大切なので、どうしてもほかに準備がない場合は『ハガキにて失礼します」とひと言添えれば大丈夫です」。

お礼状はいつまでに出せばいいの?
「あまり時間が経ちすぎてしまうと、なにに対してのお礼かわからなくなってしまうので、なるべく早く出してください。返事はハガキでもメールでもかまいません」。

お返しの品はすぐに送るべき?
「3週間から1ヶ月空けて送りましょう。すぐにお返しをしてしまうと、送った側を『迷惑だったかしら?』と不安にさせてしまいます。お返しをする側も、送り手と同じように相手を想う気持ちが大切です」。

次回は、先生が愛用している風呂敷を使った、お中元の包み方を紹介します!