AKOMEYA TOKYOの「Health & Beauty」シリーズの商品ができるまで

今週はAKOMEYA TOKYOのオリジナルの商品が揃う「Health＆Beauty」の中でも新しい、フェイシャルマスク、エッセンシャルオイルの2つにフォーカス。バイヤーの大島さんに商品をつくる上でこだわったことや大変だったことなどをうかがいました。

企画やリサーチ、デザイン提案など、商品づくりを一からすべて行っているのは、バイヤーの大島さん。「Health & Beauty」のアイテム以外にも服飾雑貨も手掛けているそう。

「つくることがもともと好きなんです。服飾雑貨の中でも人気のシルクの商品は専門会社さんにお願いしているのですが、もちろん初めはどこがうちにあっているのかわからなかったので、自分で直接工場に問い合わせたりしていました。でもこうして行動を起こすことが苦ではないです」。

好きだから率先して行動する。「Health & Beauty」のアイテムの開発も、自ら提案したものなのだとか。しかし、ハンドクリームやネイルオイル、石鹸とこれまで様々な商品に取り組んできた中でも、フェイシャルマスクはつくる上でいちばん不安が大きかったのだそう。

「顔につけるものなので怖かったんです。もし肌が荒れてしまったらどうしようって。うちのお客様がこの商品を使ってくれるのかということも心配していました」。

AKOMEYA TOKYOは日本の食をテーマにしているブランドだからこそフェイシャルマスクもお米と絡めたかった、と大島さん。そこで医薬部外品化粧品製造認定工場の「株式会社ジャパンギャルズ」さんに依頼。すると快く引き受けてくれたのだとか。

「中でも誰がどこでつくっているのかということにこだわりたかったので、トレースできる商品にして欲しいと相談しました。けれどこれまでそういった商品をつくったことがなかったそうなので、すごく困らせてしまったかもしれません（笑）。つくる上ですごくたくさんの原料が必要になるので、その量を確保することも大変でしたね」。

「フェイシャルマスクの『しっとり』は、アイガモ農法でとれた兵庫のコシヒカリを使っています。顔につけるものだから、農薬を使っていたらイヤだなと思って。そして、そこに肌を滑らかにする成分を含んだ京都の女酒(めざけ)を入れているので、使用後はかなりモッチモチに。オールインワンになっているので、化粧水から乳液、美容液までがすべて含まれていることも特徴です。一方で『さっぱり』は秋田の紫玄米を使っています。アントシアニンという成分を多く含んでいるので、アンチエイジング効果が期待できるんです。また、防腐剤を使っていないというのもこだわりました。不織布って異物が混入しているので防腐剤を使わないってすごく難しいらしいんですが、こうすることで敏感肌の人にもおすすめできるので妥協したくなかったんです。実際わたしはアトピー肌で化粧水は普段皮膚科のものを使っているんですけど、これは使えるんですよ」。

「ほかには、日本製のコットン『ジャパンコットン』を使うこともこだわりました。普通のコットンよりも厚手で、顔から剥がれづらかったり破けにくかったりするんです。また、わたしはパックの中に液がひたひたに入っているのが好きなので、液をたっぷり入れてください！　とお願いもしました」。

「トレースできる商品ということにこだわったのは、エッセンシャルオイルも同じです。ただ、つくるのにとにかく原料が必要だった。そして生産地も日本にこだわりたかったので、専門で行っている方ならいろいろアドバイスをもらえるだろうと思い、エッセンシャルオイルだけを取り扱っている会社にお願いしました」。

「それが東京の展示会でお会いした宝力さん。山の中に畑を持っていて、そこでラベンダーなどを育ててらっしゃるんです。『クロモジ』にフォーカスしたのも、彼女の発案。これは、福島県の南会津でとれたものなんです。実際にわたしも山に行ったのですが、見た目は普通の木なので見落としてしまいました。でも、彼女が『あれです、あれ！』って指差して教えてくれて。すごいなあと思いました」。

「特におすすめはヒバとシナモンをブレンドしたオリジナルの『夜の詩』と、先ほど紹介した『クロモジ』。『夜の詩』は安眠を誘うシナモンが入っているので、質のよい睡眠時間を過ごせると思います。でもどれもはっきりとした香りがあるのにほっと落ち着くので、たくさんの人に気に入っていただけるんじゃないかなと思います」。

これからも精力的にHealth & Beautyアイテムを打ち出していくという大島さん。次は、どんな素材や作り手にフォーカスするのでしょうか。今後の活躍にも目が離せません！