【Vol.80】「みちのく いいもん うまいもん」に出店する生産者File⑤ ―宮城・白石「蔵王プロヴァンスファーム」―|AKOMEYA TOKYO

【Vol.80】「みちのく いいもん うまいもん」に出店する生産者File⑤ ―宮城・白石「蔵王プロヴァンスファーム」―

2021年1月15日(金)~28日(木)まで、AKOMEYA TOKYO NEWoMan新宿で開催される、岩手・宮城・福島の東北3県の地域産商品が並ぶ、復興支援を兼ねた物産会「みちのく いいもん うまいもん」。AKOMEYA通信では、出店する生産者の魅力をお伝えするために、みちのく800㎞を走破し、現地取材を行ってきました。Fileナンバー5は、宮城県白石市で牧場を営み、『倉繁さんちの“飲む”朝搾りヨーグルト』を販売する「蔵王プロヴァンスファーム」のストーリー。
蔵王山麓の大自然に囲まれた、標高600mに位置する蔵王プロヴァンスファーム。牧場に到着すると「あれ?牛舎独特の臭いがしない」。しかも、牛の鳴き声すら聞こえてきません。ここの牛舎では、牛が自由に動き回り、自然のサイクルに合わせて生活できる飼育方法を採用しているそう。
 「この蔵王の自然の中で、のびのびと健康的に牛を育てることに努めています。」と、蔵王プロヴァンスファーム代表取締役の倉繁正人さん。休農地を積極的に借り入れ、アルファルファやオーチャードグラスなどの牧草をはじめ、飼料用トウモロコシも自給生産しています。近年はいのししが現れ、飼料の種を食べあさったり、牧草を掘り起こしてしまうそう。こういった害獣との格闘に疲弊し、餌の自給生産を諦めてしまう酪農家も多いのが現実です。輸入飼料に頼ったほうが手間なく、コスト面を見ても経済的に飼育できますが、倉繁さんは誰もが安心できる乳製品生産にこだわります。蔵王山麓の水はイオン精製機を通し、牛の腸内環境を整える水に加工して使用するほど。牛に対する倉繁さんの愛情が、ひしひしと伝わってきます。牛たちの表情を見ても、とっても穏やか。牛舎独特の臭いがなく、牛の鳴き声が聞こえなかったのは、このような牛にストレスを与えない飼育方法が大きく影響しているようです。
 蔵王プロヴァンスファームでは、ホルスタイン種の乳牛を約100頭飼育し、日量1200~1300リットルを生産。頭数を増やすと「餌が賄えなくなる」と、何よりも牛の健康と安心を優先しています。毎日、朝早くから搾乳を行い、その1割を併設する自社工房へ。超新鮮な生乳を、搾乳から9時間以内にヨーグルトやアイスクリームなどに加工しています。
 今回、AKOMEYA TOKYO NEWoMan新宿で開催される「みちのく いいもん うまいもん」で販売するのは、『倉繁さんちの“飲む”朝搾りヨーグルト(砂糖不使用)』です。凝縮した濃厚な味わいなのに、驚くほどスムーズな喉ごし。こんなヨーグルトは、他では飲めません。
 「うちのヨーグルトはそれほど酸味が強くないので、砂糖不使用でもおいしいんですよ。以前、デパートの催事で試飲販売をしたとき、お母さんが1歳前後のお子さんにこのヨーグルトを手渡したんです。そしたら、ぐびぐびと飲み干したんですよ。これはいけると確信しましたね。甘味に対する価値観は、昔と今では明らかに変わってきていると思います。」
 おいしさの秘密は、乳牛を健康的に飼育していること、牛舎に工房を併設する施設だから超新鮮な生乳を原料に使えることに加え、生乳のおいしさを活かした加工方法も挙げられます。
 「生乳の殺菌は、120℃で1秒というのが日本の主流です。でもうちでは、95℃で20分間殺菌しています。これは牛乳中のタンパク質が変性しないギリギリの温度。ホモジナイズ(牛乳の乳脂肪分を細かく均一化すること)しない濃厚な味わいも特長です。」
 牛に対する愛情と、超新鮮な生乳のおいしさを届けたいという、倉繁さんのひたむきな姿勢。一滴のありがたさを感じる、特別なヨーグルトです。